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岡野 邦彦*; 鈴木 隆博; 梅田 尚孝; 日渡 良爾*; 正木 圭; 飛田 健次; 藤田 隆明
プラズマ・核融合学会誌, 81(8), p.579 - 580, 2005/08
トロイダル系では中性粒子ビーム入射により生成されトーラスを循環する高速イオンが中性粒子ビーム自身の停止断面積に影響を与える。この効果は主著者(岡野)により初めて提案され「ビーム粒子自己相互作用(BPSI)」と名付けられた。最近のJT-60Uにおける350keV軽水素原子ビーム入射実験によって、世界で初めてこのBPSI効果を同定した。電子密度110m程度の低密度放電においてビームの突き抜けはビーム入射開始後数100ms以内に35%減少した。この結果はBPSI理論による予言と一致する。
鈴木 慎悟*; 白井 稔三; 根本 正博; 飛田 健次; 久保 博孝; 杉江 達夫; 逆井 章; 草間 義紀
Plasma Physics and Controlled Fusion, 40(12), p.2097 - 2111, 1998/00
被引用回数:61 パーセンタイル:85.35(Physics, Fluids & Plasmas)高エネルギー中性水素原子ビームをプラズマ中に入射したときの、ビーム阻止断面積及びビームの突き抜け率を、各衝突素過程に対する最新の推奨断面積を用いて求めた。計算の結果、励起準位を経由する多段階電離過程が、ビームの減衰過程に重要であることがわかった。また、ビームの突き抜け率の計算値は、JT-60Uの実験値とよく一致した。さらに、ビーム阻止断面積を簡単に求めるための解析的公式を開発した。
根本 正博; 飛田 健次; 牛草 健吉; 草間 義紀; 栗山 正明; 児玉 幸三; 正木 圭; 逆井 章; 鎌田 裕
プラズマ・核融合学会誌, 73(12), p.1374 - 1377, 1997/12
イオン化断面積の増倍を、JT-60Uでの350keV軽水素中性粒子ビームの突き抜けを通じて研究した。用いた軽水素プラズマの電子密度は(1.0~4.1)10m、実効電荷は1.3~2.2であった。1.010m程度の低電子密度領域を除いて、突き抜けは単段階電離過程に基づいて予測された突き抜け予測値より小さくなった。この差分は多段階電離によって増倍したイオン化断面積によるものと推察された。増倍度は電子密度と共に上昇し、最大80%になった。その実験で得られた増倍は、Janevらが1989年に理論上で予測した値に一致する。